約款

一般貨物自動車運送事業及び貨物利用運送による宅配便など
個建て運賃が適用される荷物の運送に係る約款

第一章 総則

第一条 (適用範囲)

 この運送約款は、宅配便など個建て運賃が適用される荷物の運送に適用されます。

第二章 運送の引受け

第二条 (受付日時)

 当社は、受付日時を定め、営業所その他の事業所の店頭に掲示します。

第三条 (送り状)

 当社は荷物の運送を引き受ける時に、次の事項を記載した送り状を発行します。この場合において、第一号から第五号までは荷送人が記載し、第六号から第十五号までは当社が記載するものとします。ただし、第十号は記載しない場合があります。

第四条 (荷物の内容の確認)

 当社は、送り状に記載された荷物の品名又は運送上の特段の注意事項に疑いがあるときは、荷送人の同意を得て、その立会いの上で、これを点検することができます。

第五条 (荷造り)

 荷送人は、荷物の性質、重量、容積等に応じて、運送に適するように荷造りをしなければなりません。

第六条 (引受拒絶)

 当社は、次の各号の一に該当する場合には、運送の引受けを拒絶することがあります。

第七条 (外装表示)

 当社は、荷物を受け取る時に、第三条第一項第一号から第七号(第四号は記載のない場合を除く。)まで、第九号、第十号(記載のない場合を除く。)、及び第十三号から第十四号までに掲げる事項その他必要な事項を記載した書面を荷物の外装に貼り付けます。引受荷物が複数個口に分かれる場合、2個目以降は、第三条第一号から第三号(個数)までに掲げる事項その他必要な事項を記載して貼り付けます。

第八条 (運賃等の収受)

 当社は、荷物を受け取る時に、国土交通大臣に届け出た運賃その他運送に関する費用(以下「運賃等」という。)を収受します。

第九条 (連絡運輸又は利用運送)

 当社は、荷送人の利益を害しないかぎり、引き受けた荷物を他の運送機関と連絡して、又は他の貨物運送事業者の行う運送若しくは他の運送機関を利用して運送することがあります。

第三章 荷物の引渡し

第十条 (荷物の引渡しを行う日)

 当社は、次の荷物引渡予定日までに荷物を引き渡します。ただし、交通事情等により、荷物引渡予定日の翌日に引き渡すことがあります。

第十一条 (荷受人以外の者に対する引渡し)

 当社は、次の各号に掲げる者に対する荷物の引渡しをもって、荷受人に対する引渡しとみなします。

第十二条 (荷受人等が不在の場合の措置)

 当社は、荷受人又は前条に規定する者が不在のため引渡しを行えない場合は、荷受人に対し、その旨を荷物の引渡しをしようとした日時及び当社の名称、問い合わせ先電話番号その他荷物の引渡しに必要な事項を記載した書面(以下「不在連絡票」という。)によって通知の上で、営業所その他の事業所で荷物を保管します。

第十三条 (引渡しができない場合の措置)

 当社は、荷受人を確知することができないとき、又は荷受人が荷物の受取を怠り若しくは拒んだとき、若しくはその他の理由によりこれを受け取ることができないときは、遅滞なく荷送人に対し、相当の期間を定め荷物の処分につき指図を求めます。

第十四条 (引渡しができない荷物の処分)

 当社は、相当の期間内に前条第一項に規定する指図がないときは、荷送人に対し予告した上で、その指図を求めた日から三月経過した日まで荷物を保管した後、公正な第三者を立ち会わせてその売却その他の処分をすることができます。ただし、荷物が変質又は腐敗しやすいものである場合であって、相当の期間内に指図がないときは、荷送人に対し予告した上で、直ちに荷物の売却その他の処分をすることができます。

第四章 指図

第十五条 (指図)

 荷送人は、当社に対し、荷物の運送の中止、返送、転送その他の処分につき指図をすることができます。

第十六条 (指図に応じない場合)

 当社は、運送上の支障が生ずるおそれがあると認める場合には、荷送人の指図に応じないことがあります。

第五章 事故

第十七条 (事故の際の措置)

 当社は、荷物の滅失を発見したときは、遅滞なくその旨を荷送人に通知します。

第十八条 (危険品等の処分)

 当社は、荷物が第六条第六号アに該当するものであることを運送の途上で知ったときは、荷物の取卸しその他運送上の損害を防止するための処分をします。

第十九条 (事故証明書の発行)

 当社は、荷物の滅失に関し証明の請求があったときは、荷物引渡予定日から一年以内に限り、事故証明書を発行します。

第六章 責任

第二十条 (責任の始期)

 荷物の滅失又はき損についての当社の責任は、荷物を荷送人から受け取ったときにはじまります。

第二十一条 (責任と挙証等)

 当社は、自己又は使用人その他運送のために使用した者が、荷物の受取、引渡し、保管及び運送に関し注意を怠らなかったことを証明しない限り、荷物の滅失、き損又は遅延について損害賠償の責任を負います。

第二十二条 (免責)

 当社は、次の事由による荷物の滅失、き損又は遅延による損害については、損害賠償の責任を負いません。

第二十三条 (引受制限荷物等に関する特則)

 第六条第五号に該当する荷物については、当社は、その滅失、き損又は遅延について損害賠償の責任を負いません。

第二十四条 (責任の特別消滅事由)

 荷物のき損についての当社の責任は、荷物を引き渡した日から十四日以内に通知を発しない限り消滅します。

第二十五条 (損害賠償の額)

 当社は、荷物の滅失による損害については、荷物の価格(発送地における荷物の価格をいう。以下同じ。)を送り状に記載された責任限度額(以下「限度額」という。)の範囲内で賠償します。

第二十六条 (運賃等の払戻し等)

 当社は、天災その他やむを得ない事由又は当社の責任による事由によって、荷物の滅失、著しいき損又は遅延(第十条第二項の場合に限る。)が生じたときは、運賃等を払い戻します。この場合において、当社が運賃等を収受していないときは、これを請求しません。

第二十七条 (時効)

 当社の責任は、荷受人が荷物を受け取った日から一年を経過したときは、時効によって消滅します。

第二十八条 (連絡運輸又は利用運送の際の責任)

 当社が他の運送機関と連絡して、又は他の貨物運送事業者の行う運送若しくは他の運送機関を利用して運送を行う場合においても、運送上の責任は、この運送約款により当社が負います。

第二十九条 (荷送人の賠償責任)

 荷送人は、荷物の欠陥又は性質により当社に与えた損害について、損害賠償の責任を負わなければなりません。ただし、荷送人が過失なくしてその性質若しくは欠陥を知らなかったとき、又は当社がこれを知っていたときは、この限りでありません。